IELTSライティングが書けない!中国の友達に教わった翻訳式勉強法【初心者向け】
- 英語がでてこないから書けない
- 何を書けばいいか分からない
- 修正→書くを繰り返して、時間が無くなる

今回は「ライティングがぜんぜん書けない」という人向きに、初級者がまず取り組む勉強法を紹介します。
いざ書こうとしても、英語から考えるとなかなか手が動きませんよね。その悩みを解決するのが、翻訳式ライティング勉強法です。
私はライティングを独学で始めたころ、スコアが4.5でした。「英語で考えて書く」を目指して、毎回1文目からペンが止まっていました。
日本語で考えることを良しとして、訳した英語を正確に書く方向に切り替えてから、初心者を脱却しました。
IELTSライティングが書けない3つの原因
書けない原因は、大きく3つに分かれます。
- 英語で考えようとして、1文目から手が止まる
- 何を書けばいいか、アイデアが浮かばない
- 書いては直すをくり返して、時間が足りなくなる
翻訳式ライティング勉強法で解決できるのは、1つ目と3つ目です。書く前に日本語で中身を決めておけば、英語の1文目で止まらなくなり、書き直しも減ります。
翻訳式ライティング勉強法とは
翻訳式ライティング勉強法とは、日本語の1文を英語に訳し、模範の英文と比べて、自分のミスを記録する練習です。

私が「ライティング全く書けないんだよね」と悩んでいると、中国人の友達が「私はこの勉強法でIELTSライティングを鍛えたよ」と教えてくれたので、私も実践しました。
彼女いわく「結局、母国語から考えた方が上手く書ける」とのこと。中国ではポピュラーらしく、この勉強法の参考書まであるそう。
瞬間英作文との違い
「それって瞬間英作文のこと?」と思った人もいるかもしれません。
似ていますが、鍛えるところが違います。
| 瞬間英作文 | 翻訳式ライティング | |
| やり方 | 口で言う | 紙に書く |
| 鍛えるもの | スピード | 正確さ |
| 時間 | 数秒 | 1-2分 |
| 伸びる技能 | スピーキング | ライティング |
瞬間英作文はスピーキングの瞬発力を上げる練習です。
翻訳式は、1文をじっくり書いて答え合わせをする練習だと考えてください。
書けない人ほど日本語で考えていい理由
その理由は、英語が苦手な人ほど、日本語を使ったほうが書けるからです。
学術誌『Language Learning』に掲載された、日本の大学生を対象にした研究では、エッセイを「日本語で書いてから英訳する」「最初から英語で書く」の2通りで書いてもらい、出来を比べています。
結果は、英語が得意でない学生ほど、日本語を経由したほうが内容の濃いエッセイになりました。文の構造も、翻訳したほうが複雑なものを使えていました。英語が得意な学生のほうは、翻訳してもあまり得をせず、かえって誤りが増えることもありました。
英語で考えられるのは、英語の文の型がすでに頭に入っている人です。
型がまだ少ないうちは、日本語で内容を組み立てたほうが、言いたいことを逃さず書けます。
採点基準が求めているのは「正確さ」
IELTSライティングは、4つの基準で採点されます。
そのうち2つは、1文1文の正確さを見ています。
- 語彙:単語を正しい組み合わせで使えているか
- 文法:ミスのない文をどれだけ書けているか
難しい単語を並べるより、ふつうの単語を正しく使えるかどうかが大事です。ここを伸ばすには、1文ずつ書いて、正解と比べる練習が確実です。
準備するもの
素材とノート(手書きの人)を準備しましょう!
自分で公式問題集などから模範解答を抜き出して、日本語訳をしてもいいですし、英語に訳したい素材があれば、それを使ってもいいです。
自分で作るのがしんどい人は、私が作ったライティング例文集を参考にするといいです。
これは実際に私が覚えたフレーズを網羅的にまとめたもので、例文もライティングで使うトピックばかりなので、かなり役に立ちます。
こんな感じです。
下からダウンロードできるようにしておきますね。
PDF(英語&日本語): IELTSライティング例文集(英語&日本語)
PDF(日本語のみ):IELTSライティング例文集(日本語)
動画でも学べるようにしていますので、参考にしてください。
翻訳式ライティング勉強法のやり方
1文にかける時間は1〜2分が目安です。
- 日本語を「訳しやすい日本語」に直す
- 使うコロケーションを先に決める
- 英語に訳して、紙に書く
- 模範の英文と比べて、ミスをノートに書く
STEP1:日本語を「訳しやすい日本語」に直す
いきなり英語にしようとすると、手が止まります。先に、日本語のほうを英語にしやすい形に直します。
直し方は3つだけです。
- 主語をはっきりさせる:「〜と言われている」→「多くの人が〜と言っている」
- 長い文を切る:「〜なので便利だが、〜という問題がある」→ 2文に分ける
- むずかしい日本語をやさしくする:「絶滅の危機に瀕している」→「数がとても少なくなっている」
日本語は主語を省いても通じる言葉ですが、英語の文には必ず主語が必要です。「この文の主語は何?」と自分に聞くだけで、英訳がかなりラクになります。
日本語の段階でやさしくしておけば、やさしい英語で書けます。
STEP2:使うコロケーションを先に決める
コロケーションとは、よく一緒に使われる単語の組み合わせのことです。
- raise awareness(意識を高める)
- take measures(対策をとる)
- play a role(役割を果たす)
- have a negative impact on(〜に悪い影響を与える)
どれも、難しい単語は使っていません。それでも、組み合わせを間違えると不自然な英語になります。たとえば「強い雨」は、strong rain ではなく heavy rain です。
英訳を始める前に、「意識を高める=raise awareness」のように、文の中心になる組み合わせを先に決めておきます。
組み合わせが分からないときは、辞書で名詞を引いて、一緒に使われる動詞を確認してください。
STEP3:英語に訳して、紙に書く
頭の中で訳すだけで終わらせず、必ず書きます。本番はコンピューター試験なので、タイピングでも構いません。
自信がない部分があっても、まずは最後まで1文を書き切ります。
STEP4:模範の英文と比べて、ミスをノートに書く
ここが翻訳式ライティングの重要ポイントです。
自分の英文と模範の英文を並べて、違うところに印をつけます。
ノートには、次の3つを1行ずつ書いておきます。
- 自分が書いた英文
- 模範の英文
- ミスの種類(冠詞・単数複数・コロケーション・前置詞など)
ミスの種類まで書いておくと、自分が何度も同じところで間違えていることが分かります。10文ほどで、自分の弱点がはっきり見えてきます。
例題で試してみる
IELTSでよく出るテーマで、実際に1文やってみます。
例題:最近、スマホに頼りすぎる若者が増えている。
STEP1:訳しやすい日本語に直す
「若者が増えている」は、英語では「若者の数が増えている」と考えます。
→「スマホに頼りすぎる若者の数が、増えている」
STEP2:コロケーションを決める
「〜に頼る」は rely on、「〜の数が増えている」は an increasing number of(ますます多くの〜)。この2つが決まれば、半分できています。
STEP3:英語にする
よくある間違いはこうです。
Recently, young people who depend on smartphone too much is increasing.
STEP4:模範の英文と比べる
An increasing number of young people rely too much on their smartphones.
比べると、ミスが3つ見つかります。
- 主語のミス:「若者が増える」をそのまま訳すと、young people is increasing になる。人ではなく「数」が増えると考える
- 単数複数のミス:smartphone は数えられる名詞なので、their smartphones にする
- 時制のミス:recently は、ふつう現在形や現在進行形の文では使わない。「最近の傾向」は an increasing number of で表せる
つまずきやすいポイント
翻訳式ライティング勉強法を続けると、自分がつまずきやすい箇所が見えてきます。
私はこんなところでつまずきました。多分皆さんも同じようなミスをすると思います。
- 冠詞・単数複数:I like dog. → I like dogs.
- 数えられない名詞:many informations → a lot of information
- コロケーション:strong rain → heavy rain
- カンマで文をつなぐ:It is convenient, it saves time. → It is convenient because it saves time.
特に多いのが、冠詞と単数複数のミスです。日本語には「a」や「-s」にあたる言葉がないので、訳すときに落としやすくなります。
名詞を書いたら「a がいる? -s がいる?」と確認するクセをつけると、それだけでミスがかなり減ります。
1日の量と続け方
1日5〜10文、15分ほどが目安です。
私は10文を1セットにして答え合わせをするやり方をしていました。
一度にたくさんやるより、毎日少しずつ続けるほうが、定着します。通勤中や昼休みのスキマ時間でも十分です。
最初の1〜2週間は、1文ずつ、4ステップを丁寧にやり、慣れてきたら、STEP1とSTEP2を頭の中で済ませて、スピードを上げていきます。
ある程度、手が動くようになってきたら、次のステップに進みましょう。本番の試験では、日本語で全文を考えてから問題を解く時間は、残念ながらありません。

翻訳式ライティング勉強法は、1文を正確に書く練習です。エッセイ全体の組み立て方は、別に練習が必要です。
ライティングの勉強法は、こちらの記事にまとめています。
注意点
模範の英文は、あくまで答え合わせのための見本です。
気に入った文をまるごと覚えて本番で使うと、問題文とズレた内容になりやすくなります。なので、模範の英文を丸暗記しないということを意識して下さい!
IELTSでは、暗記した文章をそのまま書いても評価されません。
覚えるのは「コロケーション」と「型」までにして、内容は自分の意見を書きましょう。
最後に:書けなかった私が変わったこと
ライティングを始めたころの私は、「英語で考えなきゃ」と思うほど手が止まっていました。
日本語で考えていいと割り切って、1文ずつ正確に訳す練習を続けたら、1文目で固まることがなくなりました。
日本語の1文を正確な英語にする、この地味な練習をすることでライティング初心者から脱却できました。

