長文が複雑で理解できない
リーディングの時間が全然足らない
即効性のある長文読解テクニックを知りたい
リーディング7.0以上取れる勉強法が知りたい
私は、約3ヶ月の学習期間で、IELTSのリーディングスコアを4.5→7.0に上げました。
他のカテゴリーと比べて、リーディング対策に費やした時間は少なかったです。
というのも、長文読解は、語彙力とテクニックを知っていれば、スコアを伸ばすことが可能だったから。
今回は、スコアアップに直結する、長文対策のテクニックを問題タイプ別に解説します。
IELTSリーディング目標スコア達成するためのポイント【4選】
IELTSリーディングを勉強する上で知っておくべきポイントは4つ。
- 自分が間違えてもいい数を把握する
- 問題形式の難易度を理解する
- パッセージごとの最適な時間配分で解く
- ケアレスミスでも減点になる
それぞれ説明してきます。
①:間違えてもいい数を把握する
IELTS試験は、満点9.0を目指す試験ではなく、自分が必要としてるスコアを取るテストです。
IELTSのリーディングは、長文パッセージが3つあり、計40問を60分内に解く必要があります。
リーディングは時間との戦いとなるため、自分が得意な問題を必ずとり、苦手な問題を捨てることが重要なポイントになります。
アカデミックモジュール
正答数 | バンドスコア |
---|---|
39-40 | 9.0 |
37-38 | 8.5 |
35-36 | 8.0 |
33-34 | 7.5 |
30-32 | 7.0 |
27-29 | 6.5 |
23-26 | 6.0 |
19-22 | 5.5 |
15-18 | 5.0 |
多くの受講生が目指すスコアである、アカデミックのリーディング7.0を取るためには、おおよそ“10問”間違えても大丈夫!
ジェネラルの場合だと、おおよそ“6問”ぐらいです。
私も含めて、ライティングやスピーキングが苦手な日本人が多いので、リーディングやリスニングでは、7.0以上をとって、OAスコアを上げることを目指しましょう。
②:問題タイプ別の難易度を理解する
どの問題を捨て問題にするかを判断する上で、問題形式別の難易度を知っておきましょう。
IELTSリーディングの問題カテゴリーは、大きく分けて5つ!
- 多肢選択問題
- マッチング問題
- True/False/Not Given・Yes/No/Not Given
- 空欄穴埋め問題
- ショートアンサー
さらに細かく分けると、問題形式は、14パターンあります。
- 多肢選択問題:Multiple Choice
4〜6つの選択肢から適切な回答を選ぶ - 情報 – マッチング:Matching Information
適切な情報をリストから選ぶ - タイトル – マッチング:Matching Heading
適切な見出しをリストから選ぶ - 人物・国 – マッチング:Matching Features
人物や国の選択肢の中から正しいものを選ぶ - 文章完成 – マッチング:Matching Sentence Endings
文を完成させるためにリストから適切なものを選ぶ - True/False/Not Given:Identifying information
True/False/Not Givenの選択肢から1つを選ぶ - Yes/No/Not Given:Identifying Writer’s View
Yes/No/Not Givenの選択肢から1つを選ぶ - センテンス – 空欄穴埋め:Sentence Completion
適切な単語を挿入してセンテンスを完成 - 要約 – 空欄穴埋め:Summary Completion
適切な単語を挿入して要約を完成 - メモ – 空欄穴埋め:Note Completion
適切な単語を挿入してメモを完成
- 表 – 空欄穴埋め:Table Completion
適切な単語を挿入して表を完成
- フローチャート – 空欄穴埋め:Flow-Chart Completion
適切な単語を挿入してフローチャートを完成
- ダイアグラム – 空欄穴埋め:Diagram Label Completion
適切な単語を挿入してダイアグラムを完成
- ショートアンサー:Short-Answer questions
短い質問に対して、本文の語句を用いて回答
個人差はありますが、目安となる難易度は、下記のようになっています。
解きやすい問題
- 多肢選択問題
- 人物・国 – マッチング
- センテンス – 空欄穴埋め
- メモ – 空欄穴埋め
- 表 – 空欄穴埋め
- フローチャート – 空欄穴埋め
- ダイアグラム – 空欄穴埋め
- ショートアンサー
難しい問題
- True/False/Not Given
- Yes/No/Not Given
- 要約 – 空欄穴埋め
- 文章完成 – マッチング
- タイトル – マッチング
- 情報 – マッチング
問題の難易度を把握しておくことで、時間がない時に優先して解く順番が、瞬時に決められます。
③:パッセージごとの最適な時間配分で解く
IELTSリーディングは、3つのパート(パッセージ)から構成されており、60分で、合計40問の問題を解きます。
基本的には、1パートを20分で解くことが目安となります。
ただし、試験によりますが、パート1がやや簡単な傾向です。
パート | 問題数 | 適切な時間配分 |
---|---|---|
1 | 13-14問 | 約15分 |
2 | 13-14問 | 約20分 |
3 | 13-14問 | 約25分 |
IELTS試験の時間配分について、詳しく解説している記事も合わせて参考にしてください。
④:ケアレスミスでも減点になる
知ってる人も多いと思いますが…IELTSではケアレスミスでも減点になります。
記述する時のスペルミスや、単数・複数の違いで、減点となるため、取りこぼしに注意しましょう。
また、問題文に語数制限もあります。
ONE WORD ONLY
1ワードのみ
NO NORE THAN TWO WORDS
最大2ワードまで
ONE WORD AND/OR A NUMBER
「1ワード+数字1つ」/「1ワードのみ」/「数字1つのみ」
問題文をしっかり読んで、指示通りに回答することも、小さいことだけど大切です。
IELTS長文読解テクニック【8選】
リーディングの長文パッセージをスラスラ解くために使っていたテクニックは、全部で8つ!
- 解答に繋がるキーワードを見つける
- パラグラフリーディングをする
- スキャニングをする
- 問題文をしっかり読む
- 空欄を残さない
- 分からない単語は推測する
- 本文のタイトルをしっかり読む
- 消去法も活用する
これらは、全体のリーディング対策で役立つテクニックなので、ぜひ活用して欲しいです。
聞き馴染みのない、パラグラフリーディングとスキャニングの手順ついて、詳しく話していきます。
パラグラフリーディング
パラグラフリーディングは、簡単に説明すると、段落ごとに読む読解技術です。
段落単位で読む力を養うことで、パッセージ全体の流れや、各段落の要点をすばやく理解することができます。
パラグラフリーディングのやり方
- 最初の段落を丁寧に読み、パッセージの主題を理解する
- その後、各段落の最初の1~2文を読んで、各段落の要点を把握する
- 最後の段落は、通常、要約が含まれているため、丁寧に読む。
これを手順を意識して練習を重ねることで、だんだん慣れていき、問題を解くスピードが上がります。
スキャニング
スキャニングは、限られた時間内で大量の文章を読む際に役立つ読解技術です。
IELTSリーディングは時間との戦いなので、長文から特定の情報を迅速かつピンポイントで見つけ出すスキルである、スキャニングを使います。
スキャニングのポイント
- 重要な情報や数字には必ず下線を引く。
- 名前/日付/数字/統計などの情報に注目する。
- 問題文からキーワードを特定し、そのキーワードと同義語の可能性があるものをパッセージで探す。
パラグラフリーディングと同様に、スキャニングも慣れが必要で、練習すればするほど、長文読解が早くなります!
8つのテクニックについて、さらに詳しく知りたい人は、下記の記事を合わせて参考にしてください。
リーディング問題タイプ別の対策
ここからは、本記事の本題である、問題タイプ別の解き方について解説していきますね。
解説するのは、必ず出題される3つの問題形式です。
- True/False/Not Given
- マッチング問題
- 空欄穴埋め問題
IELTS公式機関が提供している、サンプル問題を使って説明していきますね。
True/False/Not Givenの解き方
「True/False/Not Given」から選択する問題は、かなり頻出度の高い問題形式です。
ちなみに「Yes/No/Not Given」の問題形式も、解き方は基本的に同じです。
選択肢の問われる内容の詳細は、こんな感じです。
TRUE:問題文の内容が、本文と一致している
FALSE:問題文の内容が、本文と矛盾している
NOT GIVEN:問題文の内容が、本文に書かれていない
この問題形式では、基本的に問題と本文は同じ順番で答えが出てくるため、1問ずつ問題を読み、本文で該当箇所を探します。
回答手順 – True/False/Not Given
- 問題文を読んで、キーワードを把握
- キーワードに関連する表現に注目して、本文を読む
- キーワード関連の表現を含む文と、その前後の文章を確認する
- 根拠となる証拠があればTrue/Falseを選択。書かれていなければNot Givenを選ぶ
- 次の問題に進み、①〜④を繰り返す
「True/False/Not Given」のTipsを分かりやすくまとめます。
- 問題文は1問ずつ先読みする
- 基本的に問題と本文は同じ順番で答えがある
- 問題文のキーワードは、ほぼ100%言い換えられている
- 同じ単語ではなく、同じ内容を伝えている文章を探す
- キーワード関連を含む文の前後の文章も確認する
- 最上級・比較級・数量の表現に注目する
Not Givenの場合は、キーワードが見つからないこともあり、読み飛ばしのリスクもあります。
細かなニュアンスにも注意しながら読み進めましょう。
空欄穴埋め問題の解き方
穴埋め問題の形式は多岐にわたりますが、比較的に難易度は易しめです。
回答手順 – 空欄穴埋め問題
- 問題文を先読みする。問題文にタイトルがある場合、それも確認する
- 問題文のキーワードや固有名詞などをヒントに本文を読む
- 指定された語数に注意しながら、答えを本文からそのまま抜きだす
問題文には、語数指定があり、その制限に沿って回答を行います。
「ONE WORD ONLY」や「NO NORE THAN TWO WORDS」とかは、回答しやすいのですが…
「ONE WORD AND/OR A NUMBER」という特殊な制限も出てきます。
この場合、赤字の3つの選択肢があります。
one word | 1単語 | cats |
a number | 数字1つ | 2 |
one word and a number | 1単語と数字1つ | 2 cats |
スペルミスがないように、本文からそのまま抜き出して、記入します。
空欄穴埋め問題を解き方のコツをまとめます。
- 問題文を先読みする
- 名詞が答えであることが圧倒的に多い
- 問題文のキーワードを探し、その近くにある名詞が解答の候補
- 比較級・接続詞に注目して、キーワードを探す
空欄穴埋め問題は、本文からそのまま抜き出すため、コピー&ペーストができるコンピューター試験だとケアレスミスが少なくなります。
マッチング問題の解き方
マッチング問題は4パターンに分かれ、それぞれ解き方が異なります。
難易度は、比較的、難しい種類の問題形式です。
マッチング問題 | 先読みの有無 | 難易度 |
人・国 | ◯ | 易しい |
文章完成 | ◯ | 難しい |
情報 | ✖️ | 超難問 |
タイトル | ✖️ | 超難問 |
情報とタイトルは、選択肢しかないので、本文を見てから答えることができます。
問題を解く手順の流れとしては、すでに説明した問題形式と同じで、本文から該当箇所を探すことになります。
しかし、とても難しいので…
- 情報/タイトルマッチング問題は、そのパッセージの最後に解く
- 言い換えに注意する
- 消去法を使う
- 目標スコアによっては、何問かを諦める
ということを意識しながら、取り組むことも大切です。
制限時間以内にリーディングができない時の対処法
制限時間内にリーディングができない時は、以下の二つの戦略を試してみて下さい。
- 捨て問題を意識する
- パラグラフの最初と最後の分を読む
先ほども言いましたが、情報マッチングやタイトルマッチングは、パラグラフをきちんと読むことが必要なため、時間がかかります。
こうした難しい問題は「捨て問題にしてもいい」という、割り切った気持ちを持つことも大事だったりします。
また、パラグラフの冒頭と終わりには、その段落のポイントが集約されているため、これらの文だけを読むことも、時間が足りない人には効果的です。
当たり前ですけど、私が受講したIELTSオンライン講座では、もっと詳しい問題ごとの対策を教えてくれました。
自分でやっても、なかなか伸びを感じない人は、頼ってみるのも良いかもしれません。