IELTSのスコアアップに繋がる文法対策はなに?
どういう手順で文法を勉強すればいい?
英文法対策におすすめの文法の参考書は?
IELTS試験は4つのセクションがあり、総合的な英語力が求められます。
文法は英語の基礎なので、IELTSでのスコアを向上させるためには、文法力が不可欠です。
しかし、英文法は、たくさんのルールを覚える必要があり、難しく感じる人も多いと思います。
この記事では、IELTS試験にフォーカスした、効果的な文法勉強法を解説していきます。
なぜIELTSで文法力が必要なのか?
IELTS試験は直接的な「文法テスト」は存在しませんが、スピーキングとライティングの2つのセクションで、文法は採点評価の25%を占めています。
ライティング採点項目
- 課題の達成度
- 一貫性と論理性
- 文法の幅広さと正確さ
- 単語・語彙
スピーキング採点項目
- 流暢性と論理一貫性
- 発音
- 文法の幅広さと正確さ
- 単語・語彙
細かな文法のミスも減点対象になるので、IELTSのスコアを伸ばすためには文法を正しく使いこなすことが必須ということ!
IELTSに必要な文法力の目安は?
バンドスコアに必要な文法力の目安は下記の通り。
必要な文法力の目安
5.0 | 文法のミスはあるものの、基本的な文法を理解し、使うことができる。複雑な文法を正確に使うことは難しい。 |
6.0 | 基本的な文法を使うことができるが、複雑な文法構造に挑戦するときにはミスが出ることがある。 |
7.0 | ほとんどの文法を正確に使用することができ、ミスはごく稀。 |
8.0 | 高度な文法構造を正確に使用することができる。 |
多くの学習者が目指す6.0〜7.0のレベルは、基礎的な文法を正確を使えるようになることが必須ということ。
効率的なIELTS英文法対策
全ての英文法を学ぼうとせず、IELTS試験でよく使用する文法や、スコアアップに直結する文法を優先的に学ぶことが重要です。
文型
まず最初に学習すべきは、英語の基礎となる「文型」。「SV」「SVC」「SVO」「SVOO」「SVOC」の5つの文型を正しく理解し、文脈に応じて適切な文型を選択することで、自然で流暢な英語になります。
時制
日本人の英語学習者が見落としがちなのが時制。時制は、話されていることや書かれていることの時間的な文脈を示します。時制がバラバラだと、減点対象になります。
代名詞
私は「代名詞は中学校で勉強したから大丈夫!」なんて思っていましたが…いざIELTS学習を始めると、全然理解していないことに気づきました。IELTS講師の方からよく注意されたポイントは、「People say…」といった直後に、また「People take…」と使ってしまい…正確には、2回目は「They take…」と代名詞を使用しなければいけません。頭では理解していても実践で使いこなすのが難しかったです。
関係代名詞
関係代名詞は名詞を修飾する役割があり、情報をより明確かつ詳細に表現することができます。関係代名詞を正確に使うことで、長い文章にも対応できるため、スコアアップに繋がります。間違いもしてしまう文法ではありますが、できるだけ使ったほうが良いです。
受動態
受動態は、特にライティングでよく使用する文法。例えば、「ボールは彼に投げられた」のように、主語(ボール)が行動を受ける側です。「彼」より「ボール」を強調しています。つまり、誰が行動をしたかよりも、何が起こったかを強調するときに使います。受動態を理解することで、文章の幅が広がります。
比較級・最上級
比較級(-er, more)と最上級(-est, most)の形は、比較や評価を表現する際に重要です。これは、意見を明確に伝えるのに役立ちます。アカデミックのTask1では、比較級を必ず使います。
学習者がよく間違う文法に「冠詞」があります。「the」「a」「an」などを意識しすぎると、スムーズに話すことや、書くことに影響がでます。全く無視すべきではありませんが、冠詞を完璧にマスターしようとすると、学習時間がかかりすぎます。完璧を求めすぎず、優先順位の高い文法を正しく使えるようになることを意識する方がスコアアップに繋がります。
IELTS文法対策の効果的な勉強方法【4ステップ】
文法力を上げるためのステップは4つ!
- 文法の正しい学習順序を把握する
- 参考書を使用して、英文法を学ぶ
- IELTSのスピーキング・ライティングで学んだ実践する
- 弱いところを補強する
ステップバイステップで解説します。
STEP1:文法の正しい学習順序を把握する
私がIELTS講師から教わった、効果的な文法の学習順序は下記の通り。
文型→時制→代名詞→受動態/比較級/最上級/関係代名詞
まずは、基礎的な文型と時制をしっかりとマスターしてから、他の複雑な文法構文へと学習を進めます。
正しい順序で文法を学ぶと、学習時間を効率的に活用することができ、学習がスムーズに進みます。
STEP2:参考書を使用して、英文法を学ぶ
IELTSに特化した文法の参考書を買う必要はありません。
IELTS対策の書籍は少ないため、英文法に関しては一般的な参考書を使う方が、効果的でしょう。
私が使用した英文法の参考書はコチラの2つです。
超人気の総合英文法参考書で、解説を中心にした1冊と、練習問題に問題に特化した1冊に分かれています。
参考書の練習問題を100%理解できるまで何度も解き、完璧に身につけましょう。
STEP3:IELTSスピーキング・ライティングで実践する
IELTS試験は、ただ英文法を正しく使うことが求められます。
実際の会話やライティングの中で文法を使うことで、文脈に応じた適切な使い方を学べます。
特に、自分が英語を話す・書く時によく使用する文法は、ミスがないように徹底的に練習しましょう。
また学んだ文法を実際に使うことで、その知識が長期記憶に移行し、忘れにくくなる効果もあります。
STEP4:弱いところを補強する
スピーキング・ライティングで模試試験を行い、後から見直します。
答え合わせを行って、間違った部分や理解できなかった文法があれば、その都度調べます。
これを繰り返し、正しく文法を使うことを定着させます。
自己学習だけで自分の弱点を正確に把握するのが難しいという人は、IELTS講師の力を借りてもいいと思います。
経験豊富なIELTS講師は、細かなミスや、文脈に応じた文法を指導してくれるので、スコアアップに直結します。
実際に、私も受講したIELTSオンライン講座で、ライティングとスピーキングの添削を受けて、自分の文法の弱いところを把握しました。
特にスピーキングとライティングのスコアが伸び悩んでいる学習者は、フィードバックを受けることで、学習の停滞を打破できます!
IELTSを始める前に、まず文法しっかり身に付けたい人は…
「IELTSはレベルが高くて…まずは文法の基礎から学び直したい」という人も多いでしょう。
そういう人は文法をしっかり身に付けた上で、IELTSに取り組むのもアリです。
しっかりした基礎を作ってから、IELTSに取り掛かることで、高度な英語の飲み込みも早くなります。
OA7.0を達成するのにお世話になったIELTS講師のKumikoさんは、IELTS講座の他に英文法講座も主催しています。
IELTSに繋がる文法力を手に入れたい人は、受講しても良いと思います。
Kumikoさんは、無料の英文法メルマガもしているので、まずはそれを受けとり、文法の勉強法について知ることもできます。
まとめ
英語力を総合的に評価するIELTS試験で、目標スコア達成するためには、文法力が不可欠です。
スピーキングとライティングのセクションでは、文法の正確さと幅広さが採点の25%を占めます。
文法を効果的に学ぶためには、英文法の参考書を活用し、基本からしっかりと理解することが大切です。
また理論だけでなく、学んだ文法をIELTSのスピーキング・ライティングで積極的に実践しましょう。
IELTS試験の対策は長期戦となりますが、文法力を向上させることで、間違いなく目標スコアに近づきます。