リスニングのスコアが上がらない
リスニングのテクニックを知りたい
リスニングの学習方法がわからない
他の学習者の勉強法を知りたい
このページで紹介する勉強法を実践すれば、効率良くリスニングのスコアを上げることができます。
実際に、私もこの勉強法でIELTSリスニングスコアを5.0→7.5に上げました。
リーディングの概要や問題傾向などを知っている人は、目次の『IELTSリスニングスコア4.5→7.0を達成した私の勉強法』から、読み進めてください。
IELTSリスニング概要/問題傾向
IELTS Listeningの受験時間は通常約40分。
IELTS AcademicモジュールとIELTS General Trainingモジュールの両方で同じです。
試験時間中は、いかなる理由でも退室することはできません。
また、試験にはペーパー試験とコンピュータ試験(CDI)の2種類があります。
リスニングでは、4つのパートに分かれた合計40問に答える必要があります。
- Part 1は、2人の対話
- Part 2は、1人の説明
- Part 3は、3人の対話
- Part 4は、1人のスピーチ
音声は一度しか流れません。
音声には、イギリスやオーストラリアの様々なアクセントが含まれていますので、これらに慣れることが大切!
27~29問正解で、最高得点は6.5点です。
特徴①:ペーパーベース/コンピューターベースの違い
ペーパーベースのリスニングテストを受ける場合は、リスニング中に問題用紙に解答を書き込みます。
そして、テスト終了時に10分間与えられ、解答を解答用紙に移します。
コンピューターで受験する場合は、このステップが不要になるため、解答を確認する時間は試験終了時の2分間だけとなります。
この時間が終了すると、テストは自動的に停止します。
リスニングセクションで苦労している場合は、スピーカーではなくヘッドホンでテストを行うテストセンターを探す、といいと思います。
ヘッドフォンは、咳やくしゃみなどの不要な音を遮るのに役立ちます。
手書きのテストに慣れている人は、紙ベースのテストを受ける方が快適に感じるかもしれません。
文字を書くよりタイプする方が速い人は、コンピューターベースのテストを受ける方がいいかもしれませんね。
私は仕事でもパソコンを使っているので、CDIでも大丈夫とは思うのですが、
1回目はたまたま日程が合わなかったのと、2回目以降は、新しい形にチャレンジしたくなかったので、ずっとペーパーで受けました。
特徴②:問題傾向
IELTSのリスニングセクションでは、リーディングと違い、制限時間という形ではない(音声に沿っていくだけ)のですが、注意力と集中力をうまく配分することが大事。
Part 1からPart 4にかけて難易度が上がるので、前半の問題はできるだけ取りこぼしがないようにしましょう。
Part 1とPart 2は、日常会話でよく耳にする話題が多く、Part 3とPart 4は、専門的で大学レベルの内容が含まれることがあります。
英語力がそこそこある人でも、問題の種類に慣れていないとIELTSのリスニングは難しいと思います。
特徴③:問題タイプの解説
多肢選択問題
選択肢(だいたい3つ)の中から一番音声に合うものを選ぶタイプ。Part 3によく出てきます。
マッチング問題
選択肢と問題文があり、音声と合計3つの内容をすべてマッチングさせる問題タイプです。Part 2によく出てきます。
図などの完成
図や表の中に空欄があってその穴埋めをする問題タイプ。たいてい、記述式。
ノート記入
Part 4はだいたいこの形式で、大学の講義を聞いている人がとっているノートの空欄を埋めていくようになっています。箇条書きなどが多いので、私は慣れてからはわりと点が取れるようになりました。
文の完成
短い文章が未完成になっており、続きや途中の穴を埋めるタイプの問題です。Part 1やPart 2によくみられます。
スコア換算表
IELTSのリスニングでは、合計40問の設問があり、与えられた40問をどれだけ正確に解答できたかで、下表のようなスコアが決定されます。
リスニング(ジェネラル、アカデミックモジュール共通)
正答数 | バンドスコア |
---|---|
39-40 | 9.0 |
37-38 | 8.5 |
35-36 | 8.0 |
32-34 | 7.5 |
30-31 | 7.0 |
26-29 | 6.5 |
23-25 | 6.0 |
18-22 | 5.5 |
16-17 | 5.0 |
IELTSリスニング 学習期間の目安
0.5点アップにつき、200~300時間程度の勉強時間を確保するのが目安。
自分がどれだけの時間を使えるのか、何をすれば希望のスコアが取れるのか、見極めてみましょう。
また、リスニングの得意・苦手というのもあると思います。
結果的に、リスニング対策として学習した期間は、2か月ほどでした。
リスニングが苦手な人は、もっと期間を取っておいたほうが良いかもしれません。
また、リスニングだけではなくIELTSでは4技能同時にスコアを取る必要があるため、それも考慮にいれて計画しましょう。
IELTSリスニング スコア5.0→7.5を達成した私の勉強法
勉強法①:IELTS頻出の単語を暗記する
IELTSのすべてのセクション、特にリスニングのスコアを上げるためには、語彙力の強化が不可欠。
豊富な語彙力なしに、細かい内容を正確に理解するのは大変です。
さらに、音声を聞くことはできても、単語のスペルが正しく書けないというケースもあります。
聞き取れたのにスペルが分からないという残念な事態を避けるためにも、リスニングセクションの頻出単語をあらかじめ予習しておくことがおすすめ。
ただ、リスニングの音声で出てくるすべての単語を知っている必要はなく、問題文に出てくる単語がわかるレベルになると7.0は取ることができます。
それってどんなレベル?という疑問にもなると思いますが、私は、講座の受講もしたKumiko先生の無料メール講座を登録するともらえる単語集から始めました。
この単語集は、一見すると「簡単かな?」と思えるくらいのシンプルな単語が記載されているのですが、
なんとなくの意味は知っていても、実はかなりあいまいだったことがわかりました。
指導されているように、例文とかもしっかりと暗記すると、自分の英語が格段に変わります。
メール講座の内容自体もとても新鮮で、リスニングの勉強法について、ここに書いていることもいくつかあります(許可はもらっています)。
勉強法②:公式問題集を解く&コツをつかむ
IELTS対策の学習時間の10~15%を公式問題集を解くこと。
残りの85~90%を英語リスニングスキルのトレーニングに充てることをお勧めします。
リスニングスキルの向上だけでなく、一般的な英語のレベルも上がるので、IELTS試験のすべてのパートで役立ちます。
公式問題集は、試験当日の試験問題を完全に再現しているため、試験練習にのみ使用することが効果的。
解いた結果を分析し、自分が常日頃どのようなミスをしているのかを見極めることが大切。
自分の苦手な分野を特定し、それを改善することに集中しなければ、あまり意味がありません。
文法に問題があるのか、語彙が少ないのか、会話についていけないのか。
公式問題集には、スクリプト(音声の台本)が含まれています。
問題を解いた後に、スクリプトを使って、間違いの原因を特定していくと、とても効率が良いです。
弱点をもとに、自分なりのコツを作り上げていきます。
少し後の章で私のコツを紹介していますが、自分でもコツを発見することが大事!
勉強法③:たくさん英語を聴く(多聴)
毎日30分以上、何かを聴くようにすれば、リスニング力はだんだん向上していきます。
リスニングテストは、話された英語をどれだけ理解できるかをテストするために作られているらしい。
ですから、リスニング力を向上させる良い方法は、たくさんの英語の話し声を聴くことです。
オンラインでは、いろんな素材が無料で利用できます。
テストには2つのモノローグ(1人が話す)と2つの会話が含まれるので、両方を聴く練習をしたほうが良いです。
下記は、私が実際によく利用していたものです。
・British Council
https://learnenglish.britishcouncil.org/skills/listening
・BBC 6-minute English
https://www.bbc.co.uk/learningenglish/english/features/6-minute-english
・Ted Talk
面白いトピック、自分の好きなトピックを選びましょう。
料理が好きなら、料理に関するものを聞く。
スポーツが好きなら、スポーツにかんするものを聞く。
自分が聞きたいこと、楽しいことは、聞き取りやすいし、定着しやすいです。
何より、続けやすいです!
勉強法④:ディクテーションをする
ディクテーションは、リスニング力を高めるのに有効な方法。
ディクテーションとは、音声で聞いた文章をすべて書きとるというものです。
書き取ることで、文法、単語の選択、スペルなどを正確に解釈することができます。
これかなり大変なので、私は正直、そこまでたくさんやらなかったのですが…
確実に力が付くだろうな!と実感しました。
勉強法⑤:たくさんの英語を読む(多読)
リスニングなのに、読む?
と疑問に思う人もいるかもしれません。
でも、私がやった勉強の中で、実際にこれはかなりリスニングにも役立ちました。
「返り読み」というのは、英語を読むときに、頭の中で日本語に訳していくため、英語と日本語の語順が反対であることから、
途中まで読んで少し前に戻って・・・という具合に、3歩進んで2歩下がる、的な読み方をすることです。
たぶん、これを読んでいる人の多くは心当たりがあると思います。
でも、この読み方をすると、当然、英語を読むのに時間がかかります。
つまり、IELTSリスニングのときに問題文を読み切れないまま、音声が始まってしまう・・・ということが起こって、
結果、音声も聞き取れない、ということが起こるわけです。
この「返り読み」を克服するには、とにかくたくさん英語を読むことが大切!
私は、この方法はちょっと半信半疑でしたが(笑)、実際にやってみるとその効果に驚きました。
リーディングの記事にも書きましたが、やはり「たくさん英語を読むこと」は効果大の勉強法です!
IELTSリスニングのスコアをアップさせるコツ
リスニングのスコアアップのコツは10個!
- 効果的なメモをとる練習をする
- イギリス英語に慣れる
- 空欄を作らない
- ケアレスミスを注意する
- IELTS特有のルールを知っておく
- 問題文を読んで音声を推測する
- 見直しではなく、先読みをする
- スペルは後で考える
- 会話は急に覆される
- 状況をイメージする
それぞれ詳しく解説します。
コツ①:効果的なメモをとる練習をする
音声を注意深く聞きながらメモを取ることは、IELTSのリスニングを成功させるために不可欠。
普段のリスニング練習の際にも、重要なポイントを書き留めるという練習をすると良いです。
そうすることで、本番でも重要な情報を書き留めることができます。
すべての情報を記憶することは不可能なので、リスニングスキルを向上させ、何が重要で何が無視されるべきかを素早く見分ける方法を身につけることがおすすめ。
コツ②:イギリス英語に慣れる
IELTSのListeningでは、イギリス英語が出題されることがあります。
IELTSの参考書やイギリス英語、上で挙げたようなBBCの放送で使われている発音に慣れておくと、より効果的な対策ができます。
私もアメリカ英語に慣れていたので…意識的にイギリスの映画や海外ドラマを見て、イギリス英語に慣れるようにしていました。
IELTS対策にイギリス英語の勉強は必要?
コツ③:空欄を作らない
選択肢の問題はもちろんですが、解答用紙のすべての欄に何かしらの答えを書きましょう。
不正解による罰則はありません。つまり、マイナスになることはない、ということ。
これはリーディングでもまったく同じことが言えるのですが、とにかく全問埋めましょう!
コツ④:ケアレスミスに注意する
リスニングでは、リーディングと違って、「聞こえたものを書きとる」ということになるので、タイトルな細かいミスによって問題を落とすことがあります。
大文字・小文字、スペル、単数複数による間違いでも、当然ですが、1問の間違い。
私は、ペーパーベースの試験を受けていたので、最後の書き写し10分間を使って、こういった項目の見直しをしながら、解答の書き写しをしてました。
自分のミスする傾向をあらかじめ知っていると、効率よく見直しができると思います。
たとえば、単数複数をよく間違えるとか。
そういう場合は、単数複数で間違いがないかな?と考えながら見直しをします。
コツ⑤:IELTS特有のルールを知っておく
例えば、質問の種類によっては、書くべき単語数が指定されているものがあります。
もし、「それぞれの答えに2語以上書かないこと」と書かれていたら、それぞれの答えに1語か2語のどちらかを書く必要があります。
もし、3語以上書いたら、その答えは不正解となります。
また、パート1でよくある「郵便番号」や「電話番号」は、一つのカタマリで「一語」とみなされるようです。
私も最初はかなり戸惑いましたので、慣れが必要です。
コツ⑥:問題文を読んだ時点で音声をある程度推測する
音声が流れる前に、どんな内容なのか、トークの中で何が語られるかを予測できるようになると、音声全体の理解や、解答に必要な情報の特定に大きく役立ちます。
こういった推測の練習は、Ted edというサイトを使うのもおすすめ。
動画を選択し、メニューの’Think’をクリックすると、質問が出てくるので、これらの質問を先に読んでおきます。
内容の推測→特定の情報を聞き出すといった練習をすることが可能です。
動画を見る前に、タイトルを読み、質問を読んで、内容を推測してみましょう。
そして、聞きながら、時々音声を一時停止して、次の数センテンスでトピックがどのように展開されると思うか予測するのも良い練習です。
もちろん、質問に対する答えも考えてみてください。
コツ⑦:見直しではなく、先読みをする
IELTSリスニングの音声では、一つのパートが終わると「これから30秒の空白の時間があるので、前のパートの解答を見直してください」という趣旨のアナウンスが流れます。
しかし、このアナウンスは無視して、前のパートの見直しではなく、
次のパートの先読みをするようにしてください。
私は、受講していたIELTSオンライン講座で「IELTSリスニングでは、前倒しのペースになるだけでスコア0.5~1.0は変わってくる」と教わりました。
実際に、最初から最後まで、後ろを振り返らずに自分の先読みペースを守って解けたときは、スコアが良かったです。
問題を解いていると、通り過ぎた問題のことが気になったり書き直したりしたくなることが多いと思いますが、それはやらないように、自分に厳しくしてください。
コツ⑧:問題用紙に書いておき、スペルは後で考える
リスニング中はスペルに集中する時間はないので、スペルのことは気にしてはいけません。
音を聞き、設問を追うことに集中する必要があります。
解答を解答用紙に移すときに、スペルをチェックしましょう。
コツ⑨:会話形式のパートでは、覆されることがよくある
必要な情報を耳にしたら、すぐにそれを書きたくなります!
しかし、その情報がその直後に訂正されたりすることもあります。
“午後7時にお会いしてもよろしいですか?”
“はい、19時で大丈夫です”
“ああ、今思い出したんだけど、遅いミーティングがあるから、代わりに30分にしてもらえないかな?”
会う時間は最初は19時でしたが、その後話し手が19時30分に変更しました。
これは定番のパターンなので、むしろ「くつがえされる」ことを待つくらいにしておきましょう。
コツ⑩:状況をイメージする
各パートの前に、「Now, you will hear a dialogue between…」あるいは「You will hear a lecture on…」という短いイントロがあります。
この情報は問題用紙には書かれていないので、飛ばさず、注意して聞いてください。
- 話し手が誰なのか
- なぜ話しているのか
- どこにいるのか
そして、状況をできる限り、映像のように頭に思い浮かべます。
そうすることで、かなり音声の聞き取りの助けになります。
こうしたIELTS試験のコツやテクニックを取り入れる事で、スコアアップに直結します。
試験テクニックを知るか知らないかで、大きな差がです。
最短で目標スコア達成を目指している人は、下記の記事を参考にしてみてね。
IELTSリスニング対策におすすめの参考書・テキスト
最後に、実際にIELTSリスニング対策として使用した参考書を紹介します。
IELTS公式問題集
弱点の把握、模試ができる、公式問題集!
IELTS特化の単語集
IELTSの試験にでてくる英単語を網羅!
今回は以上になりますが、
リスニング以外のIELTS勉強法をまとめた記事もあるので、ぜひ読んでくださいね!