IELTS

IELTSテスト内容を徹底解説!実際の問題例でイメージしよう

IELTSテストの内容
英語学習者の悩み

IELTSテストの具体的な内容は?

他の英語試験と何が違うの?

IELTSはどんな英語力が求められるの?

IELTSのレベル感は?

実際の問題例を使って説明するから、試験内容を具体的にイメージできるよ!

はじめに、スピーキングの内容から紹介し、ライティング→リスニング→リーディングと、各技能ごとにIELTSのテスト内容を丁寧に説明していきます。

今回は、IELTSのテスト内容にフォーカスしているため、試験概要については、下記でサクッとまとめています。

IELTS試験の基礎知識まとめ

  1. 4技能の試験(Speaking/Writing/Listening/Reading)
  2. 試験はアカデミックとジェネラルの2種類
  3. アカデミックモジュールは大学や大学院進学向け
  4. ジェネラルモジュールは移住・移民申請向け
  5. スコアは1.0〜9.0で評価(0.5刻み/満点9.0)
  6. 4技能の各スコアの平均値で全体スコアを評価
  7. コンピュータ試験・ペーパー試験(手書き)が選べる
  8. 英語圏の大学・大学院に留学するためのスコア目安は6.5~7.5
  9. 受験料は約27,500円
  10. 有料で1技能だけ再受験ができる(ワンスキルリテイク)

IELTSスピーキングテストの内容

IELTSのスピーキングテストは、試験官と1対1で約11〜14分で行います。

スピーキングテストは、3つのパートで構成されています。

  1. 身近なテーマに関する質問(4〜5分)
  2. スピーチ(3〜4分)
  3. ディスカッション(4〜5分)

パート2では、与えられたお題についてまとまったスピーチを行うパートであるのに対し、パート1&3は、試験官の質問に答えながら会話を進めていく形式です。

英語圏の大学や大学院を目指している人が、目標とするスコアは6.5~7.5ぐらいなんですが、そのレベル感がこちらです。

この模試試験の受験者は、細かい部分を見ると「actually」を連発していますが、こういう癖があったりしても、スコア7.0を達成することは可能です。

また、試験官の質問が聞き取れずに 「Can you repeat the question?」と聞き返す場面が複数回ありますが、質問を聞き返すこと自体は7.0を目指す上で、障壁にならないので安心してください。

ここからは、実際に出題される質問例を交えながら、試験の流れに沿って、各パートの内容を具体的に見ていきますね。

Part 1:身近なテーマに関する質問(4〜5分)

まずは、始まりの挨拶や試験官の自己紹介や、本人確認が行われ、その後、受験者の身近なテーマについて質問されます。

質問のテーマ例はこんな感じ。

  • 出身地・ホームタウン
  • 家族・友達
  • 仕事・学業
  • 趣味・休日の過ごし方
  • 好きな食べ物、音楽、映画

などなど

Part1は、10個ぐらい質問されるよ!

自分のことについては、一通り話せるようにしておきましょう。

【実際の質問例】

  • Can you tell me about your hometown?

  • What do you usually do in the morning?

  • What do you usually do in your free time?

  • Do you like spending time with your family?

  • Do you prefer eating at home or eating out?

このパートは長い文章は話す必要はないので、聞かれたことにきちんと答えて、その理由や具体例を付け足すぐらいでOKです。

Part 2:スピーチ(3〜4分)

パート2では、タスクカード(Cue Card)が試験官から渡されます。

そしてスピーチの準備時間として、1分間与えられます。その間にメモを取ったり、自分が話すキーワードを箇条書きしておきます。

このカードに書かれていることについて、1〜2分間話します。

【タスクカードの例】

Describe a place in your country that you would recommend to visitors.

You should say:

・where it is

・what people can do there

・when is the best time to visit

and explain why you would recommend this place.

(日本語訳)

あなたの国で、訪問者におすすめしたい場所について説明してください。

次の点について述べてください。

・それがどこにあるか
・そこで何ができるか
・訪れるのに最も良い時期はいつか

そして、なぜその場所をおすすめするのかを説明してください。

メインテーマは、タスクカードの 「Describe ~」 の部分に示されています。

ここでの Describe は、「〜について説明して」くらいの意味で捉えて問題ありません。

その下に書かれている 「You should say:」 以下は、そのテーマについて話す際のヒントです。

ヒントに沿って話していけば、話題が大きく逸れることなく、自然な流れでスピーチを組み立てることができるよ!

そして最も大切なポイントは、うまく話をまとめようとすることよりも、2分間、話し続けること。

多少の作り話でもいいので、止まらずに話し続けることが、IELTSスピーキングでは高評価につながります。

Part 3:ディスカッション(4〜5分)

パート3では、パート2のテーマに関連した、より抽象的・社会的な質問がされます。

例えば、パート2が旅行に関することだとしたら、パート3でも旅行に関連する質問をなされます。

ディスカッションといっても、一つの質問を掘り下げていくというより、質問に対して意見と理由を述べ、また違う質問に移るという形です。

【パート3の質問例】

  • How does tourism affect local communities?
    観光は地域社会にどのような影響を与えますか。

  • What are the advantages and disadvantages of tourism?
    観光の利点と欠点は何ですか。

  • Do you think tourism will change in the future?
    観光は将来変化すると思いますか。

ケンブリッジ公式問題集の模範解答ビデオでは、受験者がすごくスムーズに話しているため、パート3の質問数が10問ぐらいになっていましたが…

実際は、制限時間や話す長さもあるので、、制限時間や受験者の話すスピード・回答の長さに応じて、質問の数は調整されます。

私がスピーキング6.5を取った体感だと、これぐらいのレベルの人は、4〜7問ぐらいの質問に答える感じになります。

 

IELTSライティングテストの内容

IELTSライティングテストは、60分間で2つのタスクに取り組む試験です。

  • Task 1(150 word以上)
  • Task 2(250 word以上)

タスク2は、タスク1より点数配分が倍なので、タスク2を攻略することが、スコアアップの鍵になります。

ライティングはアカデミックとジェネラルで、問題形式が異なるため、自分が受ける形式に沿った対策をしましょう。

アカデミックモジュール

・Task1:グラフ・表・図・プロセス図など
→客観的に情報を整理・要約する力が評価される

・Task2:意見や問題についてのエッセイ
→論理的な文章構成が求められる

ジェネラルモジュール

・Task1:与えられた状況に応じての手紙を書く
→お礼/苦情/依頼など、状況に合わせた文体で書く

・Task2:エッセイ
→アカデミックとは違い、日常的なテーマのお題

アカデミックで出題されるテーマは、大学・大学院進学を目指す受験者を想定しているため、一般的な社会問題なども出題されますが、特別な専門知識がなくても書ける内容になっています。

実際のアカデミックの問題例ははこんな感じです。

【Task1】

You should spend about 20 minutes on this task.

The line graph below shows the percentage of households with access to the internet in three countries (Country A, Country B, and Country C) from 2000 to 2020.

Summarise the information by selecting and reporting the main features, and make comparisons where relevant.

Write at least 150 words.

(日本語訳)

この課題には約20分かけてください。

以下の折れ線グラフは、2000年から2020年までの期間における、3か国(国A、国B、国C)のインターネットにアクセスできる世帯の割合を示しています。

主な特徴を選んで要約し、必要に応じて比較を行ってください。

150語以上で記述してください。

【Task2】

You should spend about 40 minutes on this task.

Write about the following topic:

In recent years, many people choose to work from home rather than going to a traditional workplace.

What are the advantages of working from home for employees and employers?

What problems can arise from this trend?

Give reasons for your answer and include any relevant examples from your own knowledge or experience.

Write at least 250 words.

(日本語訳)

この課題には約40分をかけてください。

以下のトピックについて書きなさい。

近年、多くの人々が、従来の職場に通勤するのではなく、在宅勤務を選ぶようになっています。

在宅勤務は、労働者および雇用主にとってどのような利点がありますか。

また、この傾向によってどのような問題が生じる可能性がありますか。

自分の意見の理由を述べ、自身の知識や経験から関連する具体例を含めてください。

250語以上で書きなさい。

かなり難しそうに見えるアカデミック・ライティングですが、文章を組み立てる方法を学び、正しい順序で書いていくことで、制限時間内に、150・250 wordを書き切ることができるようになっていきます。

IELTSリスニングテストの内容

IELTSのリスニングテストは、4つのパートで構成され、音声は一度しか流れません。

リスニングテストは30分間で40問に解答し、正解数に応じてバンドスコアが決まります。

多くの学習者が目標とするスコア7.0を取得するためには、30問正解する必要があるよ!

音声には、日常会話から学術的な内容まで幅広いシチュエーションが含まれ、イギリス英語だけではなく、他の英語圏のネイティブスピーカーのアクセントも使用されます。

Part 1:日常会話(2人)
日常生活に関する会話が流れます。典型的な例は、宿泊施設の予約やサービスの申し込みなど。電話番号・日付・時間・住所といった具体的な情報を聞き取る問題が多く出題されます。

Part 2:日常生活のモノローグ(1人)
1人の話し手による音声が流れます。内容は食事の手配など日常的なこと。

Part 3:教育・研修現場での会話(最大4人)
大学や研修の場面での会話が中心です。話者が複数登場し、意見の違いや議論の流れを理解する力が問われます。

Part 4:学術的なモノローグ(1人)
1人の話し手による音声が流れます。内容は大学の講義など、アカデミックなテーマです。

TOEICと違うのは、選択問題だけでなく、聞き取って答えを記述する問題もあります。

内容をより具体的にイメージしてもらうために、IELTSリスニングでよく出題される「マップ問題」を、下記の動画で実際に解いてみてください。

マップ問題とは、地図(マップ)を見ながら、音声で説明される場所や施設の位置を聞き取り、正しい場所を答える問題です。

動画はマップ問題から再生されるから、すぐ内容を確認できるよ!

 

IELTSリーディングテストの内容

IELTSのリーディングテストは、試験時間60分で実施されます。

制限時間内に3つの長文パッセージを読み、合計40問に解答します。

リーディングは、受験目的に応じて、アカデミックとジェネラルトレーニングの2つのモジュールに分かれています。

アカデミックリーディング
3つのセクションで構成されており、各セクションには、1つずつ長文が出題されます。文章は、書籍・雑誌・新聞などからの抜粋で、専門家向けではなく、一般読者を想定した学術的な内容です。

ジェネラルリーディング
こちらも3つのセクションで構成されています。内容は日常生活や仕事により近いものになります。

  • Section 1:日常生活に関する短文
  • Section 2:仕事に関する文章
  • Section 3:一般的なトピックの長文
リスニングで7.0を取るためには、アカデミックでは30問、ジェネラルは34問、正解する必要があるよ!

IELTSリーディングでは、選択問題だけでなく、解答を自分で記述する問題も出題されるためリスニングと同様に、スペリングミスにも注意が必要です。

リーディングは、TOEIC・TOEFL・英検などの他の試験でも慣れている人もいるでしょうが、ここでは「Yes / No / Not Given」という特徴的な問題形式を、テストの一例として紹介します。

この問題形式では、本文(囲われている部分)の内容と、設問文(1〜4)を比較し、筆者の主張と一致しているかどうかを判断します。

  • Yes → 設問の内容が、本文で明確に支持されている
  • No → 設問の内容が、本文の主張と反対である
  • Not Given → 設問の内容について、本文では触れられていない

この例に限らず、IELTSリーディングは本文に書かれている情報を正確に理解しなと解けない問題が多いので、真の読解力が求められます。

しっかりとした読解力を身につけ、出題形式に慣れていくことで、IELTSリーディングは確実に得点できるセクションになります。

 

IELTSを受験するか迷っている人へ

英検やTOEICは、日本国内での評価に留まることが多いですが、IELTSは大学・大学院への留学、オンライン留学、移民申請など、さまざまな場面で活用できる試験です。

「いざ英語圏に挑戦したい!」と思ったときに、すぐに役立つ点も大きなメリットだよ!

IELTSはイギリスの試験機関が運営していますが、試験で使用される英語はイギリス英語だけでなく、北米やオーストラリアなど、世界中のアクセントも含まれています。

そのため、留学や仕事、移住など、世界で通用する英語力を身につけることができます。

大学や大学院では、IELTSだけでなくTOEFLを採用しているところもありますが、移民申請に対応している国はIELTSを採用していることが多く、英語圏への挑戦を考えたときに応用しやすい試験です。

IELTSは、本物の英語力が求められる試験です。そのため、対策を重ねることで、自然と読む・聞く・書く・話す力がバランスよく伸びていきます。

「英語がもっと上手になりたい!」という人にも、おすすめです。

IELTS対策してみたいと思った人は、私のIELTS特化のブログをぜひ参考にしてみてくださいね↓

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